【KLASICA】GRANADOから見るトレンチコート

【KLASICA】 GRANADO

60年代のバーバリートレンチコートをベースに、モーターサイクルコートのディテールをミックスしてKLASICAならではのアレンジでオリジナリティーある逸品に仕上げたGRANADO

トレンチコートは第一次世界大戦のイギリス軍で、寒冷な欧州での戦いに対応する防水型の軍用コートが開発されたことが起源になります。

トレンチ(塹壕)」の名称は、このコートが第一次大戦で多く生じた泥濘地での塹壕戦で耐候性を発揮したことからよるもので、日常のファッションとして着用されるようになってからも、当時の軍服としてのディテールが多く残っているコートになります。

現在でも有名であるイギリスのバーバリーアクアスキュータムの2社の製品がトレンチコートの元祖と言われています。

実用性、かつ外観的にも機能美に優れることから、現代のファッションでも根強い人気のアイテムとなっています。

では、Granadoにおける一般的なトレンチコートに見られるディテールを見ていきます。

①ガンパッチ

ライフルを発砲する際にストックを当てておく部分の布。

ボルトアクションのライフルは右利き用に作られて支給されるため、男性用の左前の場合は右側に搭載されており、これによって発砲時の緩衝材としてや、頻繁にストックと摩擦する部分の補強として設計されています。

女性者の右前合わせの場合は左側に設置される事も多いですが、基本に忠実なブランドの場合は正しく左側に搭載されている事もあるディテールです。

ガンパッチ

②かぎフック

取り付けには高度な職人技を要する風を防ぐために襟を立たせたときに、のど元をしっかりと留めるための金属製のかぎ。

GRANADOでは、スロートラッチは省略されたボタンのみで留めるよりシンプルなデザインになっています。

かぎフック

④ストームポケット

内部に雨が入らないようにボタン留め式の雨ぶたを付けたポケット。GRANADOにはないですが、コートを着たまま中の上着のポケットに手が届く仕様が一般的なディテール。

ストームポケット

⑤Dリング(Dカン)

ベルト部分に吊り下げられたDリングは、様々な道具を吊り下げて使用していたのはもちろん、主に手榴弾などを吊り下げる事が多かったと言われています。

誤って落下させる事が命取りになる事も多いためかなりしっかりとした作りになっており、伝統を重んじているクラシックな作りのトレンチコートには現在でも採用される事の多いディテールです。

Dリング

⑥スリーブストラップ

トレンチコートの機能性を感じさせるディテールの1つです。

現代では袖口に雨風の進入を防ぐ機能を持たせる場合は、伸縮性のあるリブやドローコードが一般的ですが、ここを当時のベルトタイプにする事で、クラシカルで無骨な印象を感じさせています。

スリーブストラップ

⑦ストームシールド(アンブレラヨーク)

肩甲骨を覆うような形で二層構造になったフラップ部分は、降雨時に水が衣服の内部へ進入しにくいように考案されたディテールです。

トレンチコートのシルエットに大きく影響を与えるディテールであり、ブランドによってボタンがあったりなかったり、個性的なカッティングが施されたりと多様な個性を発揮します。

ストームシールド(アンブレラヨーク)

インバーテッドプリーツ(インバーテッド・ベント)

バックスタイルの腰部分から裾にかけて、ひだ山を突き合わせたような構造のプリーツを施す事で、騎乗戦の際に着たままでも馬に乗り込みやすく、動きを阻害しない設計になっています。

内側にあるボタンで通常時は広がりを防ぎ、必要な時だけ足を大きく開けるような作りになっており、トレンチコートの機能美を存分に感じられる意匠の1つ。

インバーテッドプリーツ(インバーテッド・ベント)

クラシックなディテールを残しつつ、エポレット(肩章)が無かったり、各パーツのサイズ感を変えることでゴテゴテせずすっきりした印象のデザインに仕上がっています。

トレンチコートにもよく採用されているギャバジンですが、GRANADOのギャバジンはKLASICAのオリジナルテキスタイル

コットンにヘンプとリネンを混紡し高密度に打ち込んだ堅牢なハリ感があり、ムラ感のあるマットな仕上がりの生地になります。よくあるミリタリーカラーとは一線を画す ややブラウンががった奥行きのある色が特徴です。

ミリタリー色が強くならないよう敢えて外していたミリタリーカラーでしたが、今回のGRANADOはデザイン、生地感、カラーが抜群にマッチした存在感のあるアイテムだったため入荷にいたっています。

オンラインページにて着用写真も掲載していますので、ぜひご覧ください。

販売ページはこちらです→【KLASICA】GRANADO [ラスト1点]